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共喰い [本]

2012年芥川賞の受賞記者会見の発言で一躍有名になった田中慎弥さんの「共喰い」がkindleであったので読んでみました。

正直面白かった。

同じく「苦役列車」で芥川賞受賞し個性的なキャラで有名になった西村賢太さんの作より僕は、この「共喰い」の方がオススメできるなぁ。共感できるとかそういう意味ではありませんが…

山口県下関市で暮らす17歳の少年が、セックスに暴力的な父親の習性を受け継いだことを自覚して苦悩する姿を、独特な川縁の街を舞台にし湿っぽいのだけど、どこか乾いた人間模様の中に映し出している。

重要なモチーフとして度々登場する鰻が、あざとく技巧的に過ぎるきらいはあったけど。
まぁ絶品の文章力で最後まで引っ張って行ってくれます。



そして2013年には本作は映画化もされています。
監督は僕が最も好きな日本映画「ユリイカ」を作った青山真治さんです。
ぜひ映画も見てみたいです。(エンディング)が小説とは違うとか…


共喰い (集英社文庫)

共喰い (集英社文庫)

  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2013/01/18
  • メディア: Kindle版






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