SSブログ

消された一家 [本]

当時ワイドショーか何かでとりあげられていて衝撃的だった記憶が残っているが、なぜかそのあと報道が進まなかった印象も同時に記憶している本事件のルポが「消された一家―北九州・連続監禁殺人事件」

北九州監禁殺人事件。後に分かったけのだけど、本事件はあまりにも残虐である事実とその事件の加害者と被害者が家族であることなどから遺族等からコメントを板頂くこともできず、故にニュースとしてとりあげようにも取り上げることが出来なかったという特異な事件だったのだ。

人の弱みにつけこんで監禁、金を巻き上げ、拷問と虐待によってマインドコントロール下に置き、お互いの相互不信を起こし、被害者同士で虐待をさせることで相互不信を一層深くさせ、自分の手は汚さずに用済みとなった人間を殺害して死体処理を行わせたという。そして失われた命は7。

実の母を殺す、実の父の死体を解体する。

本書はそのおぞましく想像を遥かに超える事件の経緯を細部まで取材することで、松永という理解不能な人間の姿の真にどうにか迫ろうとするも、その望みは叶わない。

読み進める中、その当事者の状況に思考をめぐらせ想像して、吐き気を催す。
あわりにも怖い。

その事件から、まもなく日本ではあの「尼崎事件」が発生してる。
その共通点は少なくないと思う。
日本人の特徴がこれらの事件を通じて語られることもあるんだろうな。

人が人を恐怖で完全に奴隷することが出来る事実。

こわい。


消された一家―北九州・連続監禁殺人事件 (新潮文庫)

消された一家―北九州・連続監禁殺人事件 (新潮文庫)

  • 作者: 豊田 正義
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2009/01/28
  • メディア: 文庫



nice!(33)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 33

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント

レイヤー化する世界ボウリング ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。