ルポ虐待 大阪二児置き去り死事件 [本]
久しぶりにkindle以外で買った本のひとつ。
幼い子ども二人をマンションに置き去りにし自らはホスト遊びにあけくれた末、その小さな二つの命に餓死という最期を与えた母。あまりにも酷で直視出来ないような事件で、当時センセーショナルに報道された「大阪二児置き去り死事件」。本書はその母と近親者への取材から、現代の虐待問題の複雑な位相を理解する一助となりえる著者渾身のルポだ。
事件当時の報道はよく覚えている。
子ども達は、自らの汚物にまみれ、またその汚物をも体内に取り込む程の飢餓に苦しみ、そして死んで行った。その絶望的な時間と同じくして男達と戯れていたであろう母の姿。
子ども達の元気な姿が映し出される写真。
そして会わせて映し出される母の姿は目映いドレスに身を包まれている。
このコントラスト。
こんな事件がどうして起こるのか?
どして未然に食い止められなかったのか?
この母は鬼だ!
けど、そんな風にだけ思えたら楽だ。
実際には、鬼でもモンスターでもなくどこにもでもいる女の人の中のひとりで、、
と、、、
本書を読むとその結果の絶望へと向かう道筋が見えてくる。
誰にも助けを求めない母。
母の育った家庭環境の特異さ。
彼女は「母である」ことを放棄しなかった、故に事件は起こった。
叶わぬ理想、なりたい自分と乖離、距離が離れていく現実の時間。
助かるチャンスは確かにいくらでもあったように思う。
普通はそのチャンスの中で手は差し伸べられたはずだ、
しかし彼女の場合はその手を自ら払いのけ、取り返しのつかない結末を生んでしまった。
ただ、本書は狭義には「虐待」についての本ではないように思う。
一人の女性の精神的崩壊の歴史書のようだ。
積極的に虐待について分析、解説もしていない。
二人の幼い命の結末はくやしい。
幼い子ども二人をマンションに置き去りにし自らはホスト遊びにあけくれた末、その小さな二つの命に餓死という最期を与えた母。あまりにも酷で直視出来ないような事件で、当時センセーショナルに報道された「大阪二児置き去り死事件」。本書はその母と近親者への取材から、現代の虐待問題の複雑な位相を理解する一助となりえる著者渾身のルポだ。
事件当時の報道はよく覚えている。
子ども達は、自らの汚物にまみれ、またその汚物をも体内に取り込む程の飢餓に苦しみ、そして死んで行った。その絶望的な時間と同じくして男達と戯れていたであろう母の姿。
子ども達の元気な姿が映し出される写真。
そして会わせて映し出される母の姿は目映いドレスに身を包まれている。
このコントラスト。
こんな事件がどうして起こるのか?
どして未然に食い止められなかったのか?
この母は鬼だ!
けど、そんな風にだけ思えたら楽だ。
実際には、鬼でもモンスターでもなくどこにもでもいる女の人の中のひとりで、、
と、、、
本書を読むとその結果の絶望へと向かう道筋が見えてくる。
誰にも助けを求めない母。
母の育った家庭環境の特異さ。
彼女は「母である」ことを放棄しなかった、故に事件は起こった。
叶わぬ理想、なりたい自分と乖離、距離が離れていく現実の時間。
助かるチャンスは確かにいくらでもあったように思う。
普通はそのチャンスの中で手は差し伸べられたはずだ、
しかし彼女の場合はその手を自ら払いのけ、取り返しのつかない結末を生んでしまった。
ただ、本書は狭義には「虐待」についての本ではないように思う。
一人の女性の精神的崩壊の歴史書のようだ。
積極的に虐待について分析、解説もしていない。
二人の幼い命の結末はくやしい。
ご訪問&nice!をいただきありがとうございます。親であるからこそのツヨさんの気持ち、最後の一行がずしりと思いです。
by ぐうた (2013-12-22 19:49)
ぐうた さん
コメントありがとうございます。
少子化問題が全ての根源にあるように思います。人類の未来を暗示するような怖い事件でした。
by ツヨ (2013-12-23 21:56)
こんにちは。はじめまして。
他人には必要以上に自分をかっこよくみせたがる(けど内面はすかすか、わが子や孫にも責任感や愛情がない)
度を越してみえっぱりなお父さんと、
情緒不安定で倫理に欠け乱脈な男女関係のはてにいつも対人コミュ破綻するお母さん
から生まれた彼女の、あまりにわかりやすい転落の悲劇
を
家族制度破壊→国家崩壊をもくろむ
一部のフェミ系マスゴミが
「母性が絶対ではない」
とかなんとか、自己主張につごうよく利用してるにすぎないんだろうな
と感じました。
なんか、事件の真相と関係ないところでぜんぶ空回りしているようなむなしさ。
亡くなったお子さんたちが本当にお気の毒です。
by かえるの子はかえる(泣) (2014-02-05 15:25)